大垣日大 森田君の行方

 この春もセンバツが始まった。残念ながら岐阜県からは1校も選ばれず、正直関心は薄くならざるをえない。昨年、一昨年に比べると選手も小粒な感じは否めない。
 昨年は大垣日大高校のおかげで甲子園を存分に楽しませてもらった。本当にいいチームだったなあ。卒業生の中では、エース、森田貴之君がいったい卒業後どこへ行くのかずっと気になっていたのだった。
 プロのドラフトにかかっても不思議ではないとも思っていたが、ドラフトではまったく名前を聞かなかった。「プロにはいかないのだな」じゃあ、どこか地元の大学にでも進学するんだろうか? 
 地元メディアなどでもとんと情報がない。偶然、我が家を担当してくれていた生協の方が大垣日大出身で、しかも野球をやっていて、会ったりすることもあるということだった。家人は「今度(森田君がどこへ行くのか)聞いてみるね」と言っていたのだが、あいにく詳しいことはわからないのまま、彼は我が家の担当を外れることになってしまったのだった。ただ進学が決まっているということだけはわかった。

 先日(2008/3/29)、朝日新聞の夕刊第一面に、何の前触れもなく、写真入りで森田君のことが紹介されているのを見つけた(ほかにも東海地方出身で今年から大学に進学した有望スポーツ選手が2人紹介されている)。
 森田君は明治大学に進学が決まっていた! もちろん野球部に籍を置く。監督は「まずは2軍でじっくり育てたい」とコメントしており、彼の活躍がメディアで伝えられるのはまだしばらく先になりそうだ。「150kmを狙い通り投げられる制球力がほしい。プロはそれから」と本人はコメントしている。実に楽しみだ。ぜひ神宮で投げる雄姿を見てみたい(NHKさん、放送お願いします)。明治ということは、祐ちゃん(斎藤祐樹)との投げ合いなんてのも見れるかもしれない。いや見れるに違いない。
 ピッチャーとしてのキャリアが浅いせいもあり、祐ちゃんやマー君楽天田中将大)に比べると完成度はまだまだ低い。しかし裏返せばそれだけ伸びしろが大きいということにほかならない。投手・森田は成長の途上にある。ダルビッシュのレベルまではまだかなり距離があるだろうが、森田君のしなやかなフォームから放たれる、145kmをコンスタントに超える伸びのあるストレート、切れの良い変化球は、東京六大学とはいえ、大学レベルなら今すぐでも十分通用すると私は思う。それがさらに磨きがかかるとなればプロも放っておくはずがない。
 ようやくすっきりした。明治大学・善波監督、しっかり育ててくださいね。よろしくお願いします。