時間を忘れた至福のゲーム

ポルトガル対イラン(2-0)

 いやあ、楽しい試合だった。なんといっても、まずはポルトガル。後半運動量が落ちたとはいえ、フィーゴが元気で、熱くファンタジックなプレーを見せてくれた。それほど多くは見てないけれど、やっとフィーゴの真価を見た気がする。過去のクラブやナショナルチームのゲームで、これほどすばらしいフィーゴを見たことはない。1点目はデコのすばらしいミドルシュートへのアシスト。2点目はペナルティエリア内にドリブルで切れこんだフィーゴに対するファウルで取ったPKを若くて活きのいいドリブラークリスチャーノ・ロナウドが文句のないゴールを左隅に決めた。
 ポルトガルの守備はほとんど破綻がなく安定していた。イランも悪い試合ではなかったと思う。もともとそれほど弱いチームだとは思っていなかった。ブンデスリーガでプレーする選手が多いし、身体能力はアジアでもとくに高いうえ、テクニシャンぞろい。特にハンブルガーSVで、右足のフリーキック、クロスを武器に決定的な仕事を何度も見たマハダビキア。高原の同僚というより、彼はブンデスリーガの強豪ハンブルガーの攻撃の要である。2敗で予選落ちが決まってしまったがよくやったと思う。
 ファンタジックなサッカーは、もろい面があると私は思うのだが、それにしても今回のポルトガルは相当強いと思った。決勝トーナメント1回戦では、アルゼンチンかオランダと当たることがすでに決定しているが、もし相手がアルゼンチンなら、ものすごい試合になるに違いない。できるなら、準々決勝まで取っておきたいカードだ。
 それにしても楽しかったなあ。どちらと言われるととても難しいが、ポルトガルのサッカーをより多く見たい気はする。でもメッシも見たい。ポルトガルが大好きになってしまった。