決戦の朝−−日本対ブラジル戦を前に。

 「運命の日」という言い方は、大げさであまり好きではありません。「決戦の朝」という引き締まった気持ちです。
 予選も後数試合を残すのみとなりました。

決勝トーナメント進出チームを予想する

以上10カ国の決勝トーナメント進出が決まりました。
日本時間の土曜の早朝には残りの6チームも決まっているはずです。「可能性の高さ」をできるだけ公平に(ワールドカップの予想に「公平」などありうるか!という批判を承知の上で)評価すれば、次のチームが残る公算が高い。

もしこうなると、まずアフリカのチームは0。アジアは韓国、北中米はメキシコの各1。南米はすでに3チームが確定。ヨーロッパからは11ということになります。近年では最も波乱のないグループリーグと言えるでしょう。

そして日本。

ご存知の通り2点差以上で勝つことが最低条件。
ジーコは「今のブラジルに2点差で勝てるチームが地球上に存在すると思うか?」という記者の質問に「難しい」と答えたと伝えられています。しかし、ジーコはあきらめていないはずです。先発メンバーを「これまでとは状況が違う」と発表しなかったのもその証拠だと思っています。
よく考えてみると、もともと0勝では予選を突破できるはずもなく、そんなチームは決勝トーナメントに参加する資格もあるはずがありません。だから、日本が予選を突破するに値するチームなのだと証明するには、相手がどこだろうが勝つしかないのです。私はそれがまず日本の目標だと思っています。
 そのためには、何が何でもまず先制する。先制したら死ぬ気でゴールを死守する。ここまでのシナリオが現実になる可能性は50%あると思います。
 「マイアミの奇跡」のGKは川口でした。今大会の川口は奇跡的なセーブを連発しており、その可能性もなしとは言えません。中澤が宮元の代わりにキャプテンとしてディフェンスを統率するようです。このところ弱気なプレーが目立っていましたが、「キャプテン・中澤」は嫌でも強くプレーせざるを得ない。この厳しい状況が、彼を強気のプレーに転換させる原動力となりうると私は思います。
 ところで、当たり前ですが、勝ちの最低が1点差です。ということは次の1点をどちらが取るかということです。1点ビハインドの状況ではブラジルの攻めも変化するでしょうが、これを忘れることです。0-0だと思って(そんなこと思えるわけがない、と言ってしまったら話は終わりです)、次の1点を取りに行く。カフーロベカルを本当に落としてくるのかはパレイラ監督にしかわからないことですし、落としたからと言って極端に力が落ちるブラジルでもないでしょう。しかしもしそうなら、わずかでもチャンスは広がるでしょう。このレベルではわずかの違いが勝敗を決することもまた事実であるはずです。万が一(ちょっと弱気が透けて見えそうですが)、万が一、2点差になったら、これはもう、死ぬ気どころではなく、死んでもいいから全員が走り回り、まさに死守する。ここまで来る可能性は10%もない気はします。だけど、逆に言えば何%かはある。この状況から失点するようなら、今大会での日本代表には、チームの力が足りなかったということに尽きます。

日本の布陣を考えてみた

4バックでいくようですが、メンバーはどうなるでしょうか?

  • GK 川口
  • DF 中澤、福西、アレックス、加地
  • MF 中田、中村、稲本、小野
  • FW 大黒、巻

 我ながら、いいコトを思いついた気がします。福西がDFをやったことがあるのかどうか知りませんが、身体能力が高く、身体もでかい。しかも彼は冷静です。守備には欠かせない。セットプレーでも攻撃力もある。できます、きっと。
 スピードのあるアレックス、加地は6:4で守備に重点を置きつつ、攻めるときは攻め上がる。アルゼンチン並みに戻るときはすばやく戻る。攻守のメリハリが重要なポイントになると思っています。
 福西をDFにしたのは中盤に小野を入れたいからです。小野もまた弱気なプレーが目立ちますが、オランダ・フェイエノールト時代の一番いいときを思い出してほしい。戦うスピリットが前面に出てました。超攻撃的な中盤の布陣となります。
 伝え聞くニュースによれば、柳沢を先発する可能性は低いようです。今回のフォワードのメンバーでは、私は大黒を最も買っています。ただ、彼は先発した試合ではあまりいい結果を出してない気がします。だから先発は高原に譲るとしても、少なくとも後半45分と言う時間を大黒に預けてほしい。彼はやってくれると信じています。
 そして巻。久保がいない以上、組み合わせとして上背のある巻をぜひ使いたい。先発でなくてもかまわないけれども、たとえば玉田を先発にするにしても、ブラジル相手にドリブルが通じなければ、早めに巻にもチェンジしたい。出場のなかった巻は、もともとの泥臭いプレースタイルに輪を掛けて献身的なプレーをしてくれるに違いない。サブのメンバーの出場可能性を示唆することで、高原にももう一度ドイツ戦の強引な姿勢(枠には蹴ってくれよ!)を思い出してくれるのではないでしょうか。
 われわれサポーターもまた(早朝ですので周囲への配慮も忘れずに)、死ぬ気で応援し続けるのみです(視聴率は何パーセントかな)。
 がっつり、応援しましょう!!