久しぶりに見たSASUKEは熱かった。そしてサッカー アジアカップ 日本対インド。

 サッカーの前にたまたま見始めたTBSのSASUKE。面白くて、サッカーの前半はキャンセルして見入ってしまいました。

7年ぶり、史上2人目のファイナルステージ制覇

 賞金が出るのかわかりませんが、みんなすごい努力をしてます。命はかけてないと思うけど、SASUKEの常連である男たち(SASUKEオールスターズと呼ばれてます)にとってSASUKEはまさに人生そのものなんですね。オリンピック精神、アマチュアリズムここにありという感じがします。そういう姿というのは美しい。観る者を感動させる力があります。
 予選を通った100人がファーストステージに挑戦して成功者はたった11人。セカンドステージでは3人が脱落し、サードステージをクリアしたのはたったの2人。1人は19歳、トランポリンの日本代表強化選手長崎君。もう1人はSASUKEオールスターズの1人である鹿児島の漁船・第28金毘羅丸船長、長野誠、34歳。のべ1700人が挑戦し、のべ8人しか挑戦したことのないファイナルステージ。これまでクリアしたのはただ1人です。長野さんは3度目の挑戦で、クリアに最も近い男と目されていました。
 10種競技アメリカ代表、トランポリン界からはお馴染みの中田選手、台湾のロッククライマーにとび職、消防士(やっぱり身体鍛えてるんですね、彼らは)、ガソリンスタンドのマネージャーなど腕に(肉体に)覚えのある無名の人々。多くの家族が子供を連れて応援に来ていたり、仲間が横断幕を張ってたりと、応援する家族や仲間との絆が見えてきます。これがまた熱い。熱いけど、控えめで、浮ついていない。彼らの人生に深く根ざしている気がします。
 そして長野さんが見事クリアに成功します。感動しました。これは遊びに過ぎないし、時間を競うわけでもないからオリンピック競技にもならなければ、金にもならない。そういうものにいい大人が熱くなって、時には仲間の言葉に涙を流す。人生をかけて遊ぶというのは悪くない気がします。

サッカー アジアカップ 日本対インド(3-0)

 この試合はSASUKEに比べると、あまり面白い試合ではありませんでした。残念ながら。ただ、得点シーンはどれもすばらしかったです。1点目はサントスのクロスに反応した巻と播戸がゴール前にきちんとつめ、結果的には播戸の代表初ゴール。2点目も播戸の捨て身のヘディングが狭いところを縫って決まりました。特に3点目の中村憲剛ミドルシュートは圧巻でした。
 がしかし、全体としては物足りない試合と言わざるをえません。先日のガーナ戦から、また以前の日本に大きく逆戻りしてしまった印象です。アウェイとはいえ格下相手に余裕がなく、パスの精度が低い。まだまだ発展途上ということなんでしょうが、J1の上位クラブとやったら負ける確率は高い気がします。
 そんななかでも、キーパーの川口は相変わらず好調を維持し、阿部はやっと本領を発揮してきたように思います。最終ラインでコンビを組む鈴木啓太は少しレベルアップした(ただパスが正確さを欠いているし、バックパスが多すぎます)。アレックスは良くも悪くも実力どおり。そして、この試合最大の発見は中村でしたね。周囲がよく見えているし、身体の入れ方、相手パスコースの読み、シュート力もすばらしいということがわかりました。あとはフィジカルをもう少し鍛えたらかなり活躍できるんじゃないでしょうか。フォワードではやはり播戸の熱いプレーぶりが目を惹きました。我那覇もいいですね。点は取れていないけれど巻も悪くはないと思います。いずれにしても中盤から前線へとつなぐところで、正確で強いプレーが増えないと本当に強い相手から点を取ることは難しいと思います。
 ついでながら、この放送はフジだったので、解説は風間さんでした。相変わらず、冷静、的確かつ簡潔な解説で感心しました。