ラグビー、早明戦。明治の意地を見た。

 43-21、大方の予想通り対抗戦グループは早稲田の6年連続全勝での優勝となりました。大学ラグビーには珍しく、五郎丸、東条と2人もシンビンになりながら、前半を17-0と零封。
後半曽我部の不用意なロングパスをインターセプトされトライを奪われたものの、力の差は歴然としていて明治に勝ち目はまったくありませんでした。途中から早稲田はすっかり気が抜けてしまったようで、慶応戦に続いてモールからのトライを取られるなど、最後はふがいない戦いとなりました。こういうラグビーをやっていると大学選手権で関東に一敗地に塗れることになるやもしれません。
 それにしても明治の意地も素晴らしかった。これぞ、ラグビーです。負けるのがわかっていても、トライを取りに行く。しかも自分たちの形であるフォワードで押し込もうとする。勝ち負けにも記録にも関係ない、ただの「意地」です。そういう戦い方が正しいのかどうかわからないけれども、ラグビーのそういうところが私は大好きなのです。プロでも社会人でもなく、学生ですからなおのこと、資本社会の欲望や権力のシステムとは無縁です。カネまみれのスパイラルには巻き込まれていない。しかし彼らはもう子供でもない。
 そういう戦いぶりを支えているのは、ただ誇りだけです。そして実際のところ、そういう彼らを見られるのはたったの4年間で、まさに夢のようにはかない。だからこそなお美しいと感じるのでしょうね。