ラグビーWC まさしく惜敗! 日本対フィジー(31-35)

 いやあ、本当に残念な試合でした。インジュアリー・タイム、最後のワンプレーでトライを取れば勝ち、というところまで追い詰めましたが、結果的にトライは取れず敗れ去りました。それでもスタンドを埋めたフランスのお客さんは日本に対して再三再四圧倒的な大声援で、この最後のプレーでも、ノーサイドの笛が鳴ったあとにも−−なんでかよくわかりませんが−−温かい応援をわが日本代表におくってくれました、Merci beaucoup!
 後半途中まで追いつ追われつの展開で十分勝つチャンスはあったと思います。日本は良く統制されていました。ただ、解説の清宮が再三言っていたように、「ゲームプランに縛られすぎて」相手の出来がもうひとつなのに、一気に攻めて圧倒的なアドバンテージを取りに行くようなプレーが出来なかったように、確かに私にも見えました。本来ならフィールドの選手が、それを感じ取り、自在に動くような自発的なプレー、自分たちで考え動くプレーがが求められるのに、それができなかった。
 不運もありました。スクラムハーフの吉田が怪我のためプレーができなくなり矢富に交代。日本の初トライは、その直後、まさに弥富の自在な動きから生まれた。ところがそのあとまもなく今度はその矢富まで怪我でプレー続行が出来なくなってしまった。相当痛そうでした。リザーブにもうスクラフハーフはいません。やむを得ずスタンドオフのロビンスがスクラフハーフとなり、大西がスタンドオフに。しかし急造のスクラムハーフではプレッシャーの中スムーズにボールが出ない。それでも分があったスクラムからトライを奪い4点差。最後の必死の1プレーはまさに死闘でした。キックはできないし、タッチを切られたり、ボールを落としたりインターセプトされらおしまいという局面です。この試合両チームともボールが手につかないシーンが目立っていたからなおのこと「なんでもいいからボールを落とすなよ」と叫びつつ観戦していたのでした。
 しかし、願いもむなしく、数分にわたる攻撃もの甲斐もなく、最後はタッチにボールを蹴りだされてノーサイドとなりました。いやあ、返す返すも残念です。勝つチャンスは何度もあった。善戦を称えつつも、勝ち切らないといけないといけないところで勝ち切れなかった。歴史は変わらない。本当に残念です。
 あとはカナダとウェールズ。カーワンの目標にしていた2勝もかなり危うくなりましたが、私はあきらめずこの2試合も応援します。一番の心配はなんといってもスクラムハーフの二人ですね。次の試合まで1週間あるそうですので、何とか治してもらわないといけません。