2008ウィンブルドン 男子決勝 フェデラー対ナダル

 今まさにライブで(TVですけど)見ています。第3セットは3ゲームオールの後、第7ゲーム、フェデラーサービスゲームは0-40。3セットを立て続けに1ブレークダウンで落としたフェデラーにとって、このゲームを落としたら、さすがのフェデラーといえど逆転は難しいでしょう。ここでフェデラーは、「ええい、もう自分のテニスをやるしかない、勝っても負けても」とばかりに思い切りのいいプレーが続き、何とかキープ。最後は明らかなアウトをバックハンドで思い切り相手コートに打ち返したのでした。
 それにしてもナダルの落ち着きぶりは一体何なんでしょう? 「今年は勝つ」と決まっているかのようです。どこがどうと、素人の私に具体的に指摘することはできませんが、すべてのプレーが少しずつレベルアップしているということなのでしょう。
 いやいやなんと、フェデラーキープの5-4になったところで、たった今雨のためにサスペンデッドになってしまいました! 
 来年からセンターコートは可動式の屋根が付くそうです。個人的には、ウィンブルドンの雨にまつわるあれこれ−−芝を覆う訓練された動き、中断を決断する専門の人がいたり、もちろん選手への心理的な影響も−−はとても楽しく見ていました。運営サイドとしては大変なんでしょうけど。
 それにしてもフェデラーのミスの数は多すぎるし、その質も悪すぎますね。しかしまあ、自分のサービスゲームではかなり安定したプレーぶりであることを考えれば、それはやはりナダルのプレッシャーと考えるのが妥当なのでしょう。フェデラーの「チャレンジ」も、なんだかイチャモンみたいなのが多くて、そういうところでもいつもの冷静な王者らしさを失っているように思えます。
 このあとどうなるかわからないが、絶対的な芝の王者の称号は、どうやらいったん返上せざるを得ないことは間違いなさそうです。
 フェデラーがどんな人間かはもちろん知る由もありませんが、史上最高のオールラウンドプレーヤーという称号は当分変わらないと思いますし、そのプレーは本当に無駄がなく美しくしなやかに強い。ナダルもほんとに魅力のある素晴らしい選手だと思いますが、王者にふさわしいプレースタイルはやはりフェデラーのものだと、彼こそ王者にふさわしいと私は思うのですが。
 ナダルのレベルアップで、フェデラーがもう一度必死になれば、私はフェデラーが再び真の王者になることを確信しています。