フェデラー対ナダル、すごい試合でしたね。

 3、4セットとタイブレークフェデラーがものにして、第5セットは9-7でナダルが初優勝。4時間48分という全英決勝戦としては史上最長の熱戦でした。雨で中断、再開間近の2時から5時半まで録画予約をして寝たのですが、最後まで入らず危うく結果がわからないことになるところでした。試合が終わったのは日本時間の5時過ぎということになります。
 まあほんとに信じられないようなショットの連続で、やはりこの二人の対戦は見逃せない、との思いを強く持ちました。トップを維持し続けることの難しさについてつくづく考えさせらた対戦でもありました。
 それでも試合後のインタビューで、「来年は必ず取り返したい」と優勝カップを見やったフェデラーは間違いなく本気になったと思います。
 ナダルは、勝ったとはいえ、それこそ観戦していたボルグ同様のベースラインプレーヤーです。ベースラインプレーヤーばかりになったらテニスはつまらないものになるでしょう。勝てばいいというものでは必ずしもないはずです。世界最高の大会では当然美しさが求められてしかるべきです。勝てばいい、儲かればいいみたいな価値観一辺倒では、世界は貧しくつまらなくなるばかりです。強いものは誇りを持ってプレーすべきだし、仮に不利だとしても、テニスというスポーツの可能性を追い求めるくらいの気概が当然チャンピオンには求められるはずです。
 とはいえプレーぶりとはちょっと違うナダルの謙虚なスピーチも本当に良かったですね。成績だけでいえば、今後のナダルを誰が止められるか、ちょっと想像がつきません。フェデラーを除けば、ナダルを上回るベースラインプレーヤーでも出現しない限り難しそうですが、そんな選手現れるんでしょうか?