FIFAクラブワールドカップ ガンバ大阪対マンチェスター・ユナイテッド(3-5)

「善戦」でした。

 やっぱり守るサッカーより攻めるサッカーのほうが圧倒的に楽しいですね。3-5と敗れはしましたが、両チーム合計で41本のシュート、ガンバはシュート数ではマンチェスターを上回ったようです。得点経過からいって、わずかに勝つチャンスが残っていたとしたら山崎のシュートで1-2となってからルーニーが2点目を取るまでの1分弱だけでした。

遠藤のPKは痛快でした。

 これだけクリーンなサッカーに終始した−−イエローはやんちゃなルーニーの1枚とどうしようもなくて手を出した山口の終了間際の1枚の計2枚−−のはマンチェスターに余裕があったからにほかなりません。クリーンなサッカーでならそこそこいい試合ができることを証明しました。しかし、ギリギリの勝負展開になればそうはいかないでしょう。
 ガンバの2点目は遠藤のPKでした。いつもの人を食ったような冷静なゴールをファン・デル・サールの右手の先にコロコロと決めました。

ルーニーのボディバランスと決定力には脱帽です。

 クリスティアーノ・ロナウドはフル出場で1ゴール。今年のバロン・ドールだし、身体の大きさ、動きのしなやかさ、ここという時の集中力やスピード、どれをとっても天下一品です。ワールドカップの時より自信が地について安定感のある強さを感じました。
 しかしそれ以上に天性の強さを見せつけたのは、やはりルーニーでした。後半29分、テベスと交代で出てきたルーニーは入る間もなく先ほどの山崎のゴールを見せられることになりました。ガンバが喜んでいるすきを縫うかの如く、その後わずか1分後に1点、さらに4分後にもう1点。同じく途中出場のフレッチャーの得点と合わせてわずか5分で3点を奪いスコアは5-1。

ガンバらしいサッカーをやり遂げたところがよかったです。

 ガンバは自分たちのサッカーをやりとおしたと思うし、ロスタイムに取った橋本の3点目は非常に意味があったと思います。セカンドボールもよく取ったし−−これはマンUがあまり深追いしてこなかったせいも大きいですが−−今まで見た代表も含めたどのチームよりも前を向いてプレーし続けたと思います。そこは本当に素晴らしかった。
 ただただ残念なのはスコア上終始マンUにプレッシャーをかけられなかったところです。前半12分、播戸のシュートが決まっていて先制でもしていればおもしろかったんですが。ファン・デル・サールはいまだすばらしいキーパーでした。
 ガンバでは特に守備で山口のプレーは光ってたんじゃないでしょうか。3点は止めたと思いますね。一番印象に残った笑顔は試合後クリスティアーノ・ロナウドとユニフォームを交換した安田のうれしそうな顔でした。
 3位決定戦は是が非でも勝ってほしいです。