ユーミンのビデオクリップを観ました。
「A GIRL IN SUMMER」から「虹の下のどしゃ降りで」
この曲自体とても楽しいご機嫌な曲ですね。PVでは、パパイヤ鈴木の振り付けで、ユーミンほかいろんな人が同じ踊りを踊っていて、それを頭、胸、腰、ひざあたりで切り取った映像をランダムに組み合わせているだけの単純な仕掛けだけど、これがなかなか楽しい。顔がユーミンで、胸は水着の女性、足はパパイヤ鈴木といった具合です。常套的な表現ですが、曲のリズム、ムードにぴたりとはまっています。
正直、アルバムとしてのパワーは昔よりかなり落ちていることは否めませんが、この曲ほか何曲かは、ユーミンらしい、いい曲です。松任谷正隆の編曲も相変わらずすばらしいし、音作りの質が常に高いと思います。
さすがに、それほど新しさはなかなか感じられないにしても、スタンダードになりうる曲が時々でもあるというのはすごいことです。何十年もやってきてなお、そういう質の高さを維持していることに敬意を表します。「ベテランなのでマンネリに気をつけている」とユーミンは語っていましたが、そのプロ根性はすごいと思いますね。
「Still Crazy For You」
これも、まず曲がいいですね。知ってる人は知ってるんでしょうが、渡辺プロダクション50周年記念に依頼されてユーミンが作った曲を、クレイジーキャッツ(ほとんど谷啓です)とデュエットしてます。
PVはアニメーション中心に構成されていますが、おしゃれで楽しいです(初回限定の付属DVDに入ってます)。谷啓もいい味出してます。センスのいいコメディ・タッチの恋愛映画−−ちょっと嘘っぽいけど、嘘とわかっていても幸せな気分になる他愛のない話−−を観た後のように、ほんわかハッピーになって、後でそこはかとない哀しみがほんのり残り、それがまた心地よかったりする。
驚きも強い刺激もないけど、ちょっと幸せな時間を提供してくれる良質のエンタテイメントに仕上がっていると思います。