音楽

「逆シミュレーション音楽」をめぐって(2)

その2 西洋音楽とロマン派 三輪さんにとって自明だった次の2つの前提を「疑ってみる」ことから「逆シミュレーション音楽」が発想されたという。 (1)西洋音楽が音楽のすべてである (2)ロマン派の音楽概念が西洋音楽のすべてである クラシック音楽に興味…

「逆シミュレーション音楽」をめぐって(1)

その1「What is Reverse-Simulation Music?」 三輪眞弘氏のアルス・エレクトロニカ賞グランプリ受賞記念講演「The Long and Windingroad」(と確かおっしゃっていました)を聞く機会があり(http://d.hatena.ne.jp/Uu-rakuen/20070625/p1)、たいへん興味を…

明日を信じてチャレンジする勇気−−上原ひろみ、羽生善治。

上原ひろみのコンサートについては以前にも書きましたが(http://d.hatena.ne.jp/Uu-rakuen/20051125)、この本を読んで改めてそのすごさに圧倒されました。彼女は常に全身全霊を傾けて音楽に取り組んできたことを私は信じることができます。彼女のコンサート…

ゲルギエフ、そして上原ひろみ。2009年書きそこなった2つの演奏会。

初めてのゲルギエフ。初めてのロシアのオケ。 昨年(2009年)行ったコンサートで、このブログで書くつもりでいながら書けなかったものが2つあります。 1つは、ゲルギエフ指揮マリインスキー歌劇場管弦楽団のチャイコフスキー・プロ。11月27日、愛知県芸術劇…

加藤和彦さんのご冥福をお祈りします。

昨日ネットで一報を見て「えっ」と驚きました。その時点では詳しいことは何も分からなかったんですが、今日になってからの報道を信ずるなら、音楽制作の行き詰まリ−−うつ病と診断されていたということなので、鬱のせいでそう思い悩んでいたのかどちらが先な…

ユジャ・ワン

少し前に録画してあったユジャ・ワンという中国のピアニストの日本での公演を聴いた。 N響の定期演奏会。指揮はシャルル・デュトワ。曲目はプロコフィエフの第2協奏曲と、ラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲だった。 私はこのピアニストの名前も知…

吉田拓郎「午前中に・・・」少しじっくり聞きました。

なかなかがっちりじっくり全部聴けてないけれど、聴きどころはちゃんと聴いたつもりです。 感想は・・・なんていうか、ちょっと心配になっちゃいました。 「拓郎っていつからこんなに悩み多い人になっちゃったんだろう」というのが、私が率直に、また何より…

拓郎、元気になってまたコンサートやってよ。ツアーじゃなくて名古屋4日連続公演てやつを。

「吉田拓郎、倒れる」の報道にびっくり 「最後の」全国ツアー中の拓郎が、大阪公演を体調不良で突然中止したと報道があった。詳しい体調とかはわからないけれども、気分が悪くなり名古屋で途中下車しながら車に乗り換えて大阪に向かいリハーサルをこなしたと…

クリスチャン・ツィメルマンのピアノ・リサイタルを聴いてきました。

まさか岐阜でツィメルマンが聴けるなんて。 4月中旬サラマンカホールでのツィメルマンのピアノ・リサイタルの新聞広告を見つけて「ええっ、ツィメルマンが岐阜に来るのか!」とびっくり。しかも広告出してるってことは1か月前なのにチケットが残ってるってこ…

おおがきビエンナーレ2008(http://www.iamas.ac.jp/biennale08/J/index.html)閉幕。今から2010年が待ち遠しいです。

9/28(日)は朝から曇り空でしたが、なんとか雨は持ちこたえてくれました。最終日ということで、いくつかの展示やイベントに足を運びました。 大垣市多目的交流イベントハウス 守屋多々志美術館の道向かいに設置された展示系イベントのメイン会場。先日立ち…

「イアマス コンテンポラリー・ミュージック コンサート」に行ってきました。

岐阜おおがきビエンナーレ2008の一環として「イアマス コンテンポラリー・ミュージック コンサート」が大垣市スイトピアセンター 学習館の中にある音楽堂で9/23 17:00より開催された。 スーパー陸上での朝原宣治のラスト・ランを見てから出かけたのでちょっ…

ユンディ・リのピアノ・リサイタルに出かけました。(2008年1月9日・愛知県芸術劇場)

2000年のショパン・コンクールで史上最年少で優勝した中国のピアニスト・ユンディ・リ。まだ弱冠25歳の、今風に言うならイケメン・ピアニストの実力のほどを自分の耳で確かめるべく、リサイタルに出かけました。 思わずブラボー!と叫びました 当初は前半のメ…

今年も上原ひろみのコンサートに行きました。

Hiromi's Sonicbloom JAPAN TOUR 2007 TIME CONTROL 少し時間がたってしまいましたが、11月23日(金)ZEPP NAGOYAで行われたコンサートに行ってきました。 世界中を巡る上原ひろみにとってこの時期のJAPAN TOURは「ご褒美」だと、今年のMCでも語っていました…

クレーメルとツィメルマンのデュオ・リサイタル(2007/11/14・愛知県芸術劇場)に行ってきました。オール・ブラームス・プロ。

率直に言って、予想をはるかに上回る感動でした。少なくともロマン派のヴァイオリン・ソナタに関する限り、この二人の組合せによる演奏は当代世界最高のものだと確信しました。本当にすばらしかった。 私の席は2階のR1-11。舞台に向かって右奥、ステージの一…

ほれぼれしました。〜吉田秀和さんのバイロイト評を読んで

「バイロイト音楽祭 ニーベルングの指輪」(吉田秀和/渡辺護著 音楽之友社)という本を昨日読んだばかりでした。「読んだ」といっても9割がたは写真で構成されていて、吉田秀和さんの文章もごく短いものでした。 本の内容は戦後のバイロイト音楽祭の「ニー…

「僕はいかにして指揮者になったのか」佐渡裕著 〜佐渡裕は、まあとにかく身体も行動も音楽も規格外の男である。

身長187cm、体重80数kgの巨漢はプロレスラーかラグビー選手と見紛うほど。とにかく「棒が振りたい。指揮がしたい」、それだけの思いで、20代にはバイトをしながらママさんコーラスから学生オケまで指揮していたという。本当の話?と疑いたくなるようなエピソ…

「逆シミュレーション音楽」をめぐって(2)

その2 西洋音楽とロマン派 三輪さんにとって自明だった次の2つの前提を「疑ってみる」ことから「逆シミュレーション音楽」が発想されたという。 ?西洋音楽が音楽のすべてである ?ロマン派の音楽概念が西洋音楽のすべてである クラシック音楽に興味があって…

「逆シミュレーション音楽」をめぐって(1)

その1「What is Reverse-Simulation Music?」 三輪眞弘氏のアルス・エレクトロニカ賞グランプリ受賞記念講演「The Long and Windingroad」(と確かおっしゃっていました)を聞く機会があり(http://d.hatena.ne.jp/Uu-rakuen/20070625/p1)、たいへん興味を…

作曲家・三輪眞弘氏のアルス・エレクトロニカ賞グランプリ受賞記念講演を聞きに行きました。

メディアアートの世界では最も権威があるとされているというアルス・エレクトロニカ賞のグランプリを、2007年デジタルミュージック部門で受賞したIAMAS(岐阜県立情報科学芸術大学院大学)の三輪眞弘教授。その記念講演が大垣市内の同大学大ホールで行われる…

ロストロポーヴィッチさんのご冥福をお祈りします。

新聞等の報道によれば、世界的なチェリストのムスティスラフ・ロストロポーヴィッチさんが4月27日、モスクワで亡くなられたとのこと。謹んでご冥福をお祈りします。 私は彼のチェロを実演で聞いたことはありません。残念には思いますが、現実には私がクラシ…

指揮者 大野和士〜「プロフェッショナル 仕事の流儀」

NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」は大好きな番組で、欠かさず見ています。先日はヨーロッパで活躍する指揮者・大野和士さんでした。 彼の名前はずいぶん前から知っていましたし、彼以外にも日本には同世代に優秀な若手指揮者が数多くいたと思います。…

上原ひろみ ASIA TOUR 2006 名古屋公演に行ってきました。

「師走のお忙しいなか、このライブのためにお時間をとっていただきありがとうございました」と上原ひろみは言ってました。 12月13日、場所は愛知県厚生年金会館。まずは昨年に続き今年も上原ひろみが名古屋でコンサートをやってくれたことに感謝。そして、今…

ラファウ・ブレハッチのコンサートに行きました。

2005年第15回ショパン・コンクールの優勝者ブレハッチのピアノを聴きに出かけました(11/14 愛知県芸術劇場)。 オール・ショパン・プログラムで、とりあえず日本の聴衆への挨拶代わりの公演と言ったところなんでしょうか。2003年の浜松国際ピアノコンクール…

日本には拓郎がいた−−2006つま恋。あわせてストーンズ、小田和正。

今更気づいたストーンズのすごさ。 分ける必要もないとは思うのですが、まあ大雑把に言ってビートルズ派かストーンズ派かという分け方は確かにあるようです。そう問われれば昨年までは圧倒的にビートルズ派だった私ですが、今年2月のスーパーボールのハーフ…

小澤&サイトウキネンオーケストラのコンサートに行ってきました

9月11日、松本文化会館で行われたサイトウキネンフェスティバルのオーケストラ・プログラムを聴きました。2001年以来2度目のサイトウ・キネン・フェスティバルです。 武満徹 ディスタンス /笙:宮田まゆみ オーボエ:加瀬孝弘 1曲目は小澤と−−そして松本、…

明日を信じてチャレンジする勇気−−オシム・ジャパン、上原ひろみ、羽生善治。

アジアカップ予選ラウンド 日本対サウジアラビア(0-1) サウジアラビアとのアウェイ・ゲームを録画して見ました。後半は前半に比べるとスペースをうまく使えるようになり、パスもつながり、悪くなかったと思いますが、結局全体として観るべきところの少ない試…

アシュケナージのピアノ

モーツァルト ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 (K.488) アシュケナージというピアニストをいつ認めたか(えらそうに聞こえたら、誤解です)と言うと、フィルハーモニア管を自ら振って録音したモーツァルトのピアノ協奏曲をFMで聴いてからです。 協奏曲全曲を録音…

「すばる」2006/9号。吉田秀和さんのエッセイはちょっと良かったです。

とてもひさしぶりに文芸誌「すばる」を買いました。 購入した理由は、 1 「海亀に乗った闘牛師」(青野聰)という小説の題名に惹かれたこと。 しかもこの小説が700枚一挙に掲載であること。 2 巻頭に吉田秀和さんのエッセイがあること。 今や吉田さんの新…

ユーミンのビデオクリップを観ました。

「A GIRL IN SUMMER」から「虹の下のどしゃ降りで」 この曲自体とても楽しいご機嫌な曲ですね。PVでは、パパイヤ鈴木の振り付けで、ユーミンほかいろんな人が同じ踊りを踊っていて、それを頭、胸、腰、ひざあたりで切り取った映像をランダムに組み合わせてい…

宇多田ヒカルはやはり只者ではない(ことさら言うまでもないか)

NHKの「トップランナー」という番組で、宇多田ヒカルがすごいことを言ってました。スタジオの観客からの質問を受け付けるコーナーで、若い女性が「聴くと元気になる曲は何ですか?」と質問しました。 私は「それは私の曲に決まってるじゃない」とちょっとム…