2010-03-05から1日間の記事一覧
「死」こそが「生」を学ぶ唯一の場であるらしい、ということ。 まず初めに、鵜飼哲さんのすばらしい訳と文章に敬意と感謝を申し述べたい。 死という現象の及ぼす力は、「生き残った」生者の側に??死んだ側にではなく??のみ、多くの場合悲しみや怒りとしても…
「13歳」へのプレゼントには不向きかもしれない 今年13歳になる姪がいて、彼女にプレゼントしようと思って読み始めた。しかし、読み終えてみて、プレゼントしようかどうか迷っている。 内容的には人が生きていくうえで最も重要なテーマをいくつも含んでいる…
空を撮っても荒木の写真はすばらしい この写真のほとんどが、どうやら陽子が死んだ直後に「空ばかり写していた」当時のものらしいと、癖のある字で書かれたあとがきを読んで知り、陽子を思う荒木の気持ちを思って切なくなった。 電信柱と電線の感じから同じ…
小説に未来はある??と信じたい。 面白かった。面白すぎてあっという間に読んでしまって、快感という点では、たとえば村上春樹のエッセイを読んでいる時間の幸福感に似ていた。 この本は、保坂和志と、保坂が「先生」と呼ぶ小島信夫との往復書簡という体裁の…