2010-03-06から1日間の記事一覧

「69」 村上 龍著

最高に楽しい小説だと思う こういう小説にはほかに言うことは何もない。あなたが、こんなに面白い小説をまだ読んでいないなら、一刻も早く本屋に行き、この本を買い、家に戻り、夕飯を早めに済ませてから、表紙をめくってもらいたい。くれぐれも電車の中で読…

「宇宙で地球はたった一つの存在か」 松井 孝典編著

この本をテキストに「宇宙学」「地球学」を学生の必修科目としてはどうか タイトルのとおり、本書のテーマは地球あるいは人間という存在が「普遍的」なのか「特異的(特殊)」なのかの探求にある。なぜそれが重要な問題かといえば、特殊な存在ならば、私たち…

「チェ・ゲバラの遙かな旅」 戸井 十月著

+チェ・ゲバラについて書かれた本を初めて手に取る読者にもお薦め この本は、チェ・ゲバラという男に強く共感する作者によって書かれた伝記であり、できるだけ客観的に書こうという努力を私は認めるけれど、それでもなお本書のチェ・ゲバラはカッコ良すぎる…

「運命ではなく」 ケルテース・イムレ著 岩崎 悦子訳

強制収容所にも日常があり幸福もあるように、日常にもアウシュヴィッツはありうる。 アウシュヴィッツでの体験を元に書かれた小説だというのがこの本を手にした元々の理由だった。私はアウシュヴィッツについてももっと多くを知りたいと思っていた。アウシュ…